なんというか、「ラーメン二郎府中店事件」と名付けられたこの騒動、見事に現代の飲食業界の裏側を露呈してしまった感じですね。店主の強気の「20分以内に食べてください」という発言には、多くの人が反感を抱きつつも、「嫌なら行かない」という選択肢を提示されて、思わず言葉に詰まってしまったのかもしれません。そもそも、ラーメンにだって自由があるべきじゃないですか？食べる速度なんて個々のスタイルによるものでしょう。だからこそ、このルールを守れないなら来るなという発表は、言わば覇権主義のように感じます。

何と言っても「経営の原理」として語られる「勝てば官軍」の理屈、まるで商業パーティーのようですね。ファンや常連を抱える店にあらためて利益至上主義を体現されたら、まさに「付加価値ある店」としての貴族的な存在になりかねません。ただ、そうすることで新規のお客や、たまたま立ち寄る人には敷居が高くなるだけです。

しかし、「20分で食べてください」の一言が気に入らないなら行かなければよいというのも、商売の本質をズバリ言い過ぎてしまった感があるのです。本来ならば、消費者に寄り添う姿勢も求められるのでしょうが、競争社会においては、お店の独自のルールがあっても批判する必要がないというのも事実です。

さて、世の中は競争だと言うけれど、こうなったら、ラーメン二郎のスタイルを採用している他の店にも悪影響を及ぼす可能性があるという問題にも目を向けるべきでは？

それでは本当に、「ラーメンは20分以内に食べるべきか？」と問えるものでしょうか？お店の強硬なルールと、お客様が自由に選択できる社会の狭間で揺れる問題、どちらが優先されるべきなのでしょう。

「西村さんの分析は確かに真理ですね。経営者の目線から物事を語ると、店側の選択肢は正しいと思います。ただし、消費者にも寄り添うことは必要です。間違いを指摘されることもなく顧客を増やす工夫があると、より良い商売になるのでは？」

「最初から20分以内に食べろと言わずに、『混雑時は』と曖昧な言葉で伝えれば良かったのではと思います。ただし、このラーメン店が他とは違う独自の経験を求めているのなら、それも理解できるかもしれませんね」

「それって礼拝所のように厳格なルールを持つ店、ですよね？商売の基本はお客様のニーズに応えることですが、それを無視する興味深い事例になりましたね。行かない選択肢を提示する強気は確かに新しい」

「いや、違和感ある。店が客を選ぶのは自由だけど、20分で食べろと張り切られるとプレッシャー感じるし不快に感じるかも。それを強調するなら更に伝え方を工夫するべきじゃないでしょうか？」