芥川賞も直木賞も該当作なしとは、まさに文学界の一大事ですね。報道陣の「えー！」という声がその衝撃を物語っています。選考委員たちは3時間以上もあがき、結局何も選べなかったというのは、むしろ賞そのものの価値を守る奮闘だったのかもしれません。確かに無理に受賞作を出すのは簡単ですが、それこそ本屋大賞のように、「売れるものを」と選ぶのは一時的な商業的成功にすぎません。

しかし、「受賞作なし」という審議結果を見たときの作家の心情を想像すると、なんとも息苦しいですよね。デビュー作が評価され、次はと期待されていた若手や、何度も候補に挙がり今回こそはと思っていたのに、ラストチャンスを逃したベテランたち。その颯爽とした選考委員の決断に、彼らはどう立ち向かっていくのでしょうか。賞の価値を維持するためには、優れた作品を自らの手で生み出す必要があります。

それでも果たして、選考基準を下げることで文学の進化は止まってしまうのでしょうか？一方で、今回のような結果が後に続く世代に文学の襞を追い求めさせるきっかけになるのでしょうか？ひとつ確かなことは、これからの作家たちの挑戦が、次の文学界の高みを目指す旅になるということです。

優れたコメントをいくつかご紹介します：

「出さなければいけないものではない。最近はみんなが１等賞だとか当たり前のように評価される風潮があるが、本気で商売ではなく作品の質で選んでいることがわかってとてもいい。」

「候補にあがっていながら受賞できなかった作家たちは悔しいだろうな。出版界、書店側はさらに話題作りが出来ず失望しているだろう。芥川賞や直木賞を受賞していない作品の方がむしろいい作品じゃないの？」

「選考基準をさげるということは、芥川賞も直木賞への冒涜になりかねない。よって今回は受賞がなかった。選考委員の方々も作家なのだから候補作の作家の気持ちがわかるからかなり悩んだはずです。」

このような厳しい選考の結果を巡って、文学界はどんな方向に進むべきなのでしょうか？受賞作なしを歓迎すべきなのか、それとも憂慮すべきなのか。あなたの考えはどこにありますか？