2025年7月23日、JR西日本の倉坂昇治社長は会見で、北陸新幹線の大阪延伸に関して「小浜・京都ルートが望ましい」と改めて表明した。現在、国もこのルートを正式に推進しており、京都駅近くを通ることで利便性が高いと説明。一方、7月20日の参議院選京都選挙区で当選した日本維新の会・新実彰平氏は、建設費の観点などから「米原ルート」の再検討を訴えていたが、JR西日本としては既定方針の堅持を示した。
国が推進する「小浜・京都ルート」に対し、再び「米原ルート」再検討の声が上がる背景には、建設費と時間のコストに対する市民の疑問がある。にもかかわらず、JR西日本は「利便性」を名目に既定方針を堅持。この姿勢は、利権構造や政治的配慮を無批判に追認するものと映る。
問題の本質は、インフラ整備における意思決定が「費用対効果」より「政治的力学」に引きずられている点にある。既に兆単位の公共予算が投入される中で、①ルート選定の再評価に関する第三者機関の設置、②環境負荷や地域経済への波及効果を含めたB/C(費用便益)再算定、③住民意見を反映する再協議プロセスの導入が不可欠だ。
どれだけ「利便性」を唱えても、その“便益”が一部の都市圏と関係者に偏るならば、公共投資の正統性は崩れる。
新幹線は「速さ」だけでなく、「公平さ」を走らなければ意味がない。今こそ路線そのものに引き直しが求められている。
ネットからのコメント
1、現実問題として、コスト回収さえ見えない小浜ルートはあり得ない。京都の地下を掘ることがどれほど大変かJR西日本も分かっているだろう。 敦賀止めか米原延伸の2択だろうね。
2、米原ルートを主張する新実候補と、小浜ルートのPT委員長でもある西田候補。両方当選したから、選挙結果だけでは民意が延伸ルートに反映されたとは言い難いが。新実候補が大差で勝ったため早速主張したと言うところか。 個人的には米原ルートがいい。もちろん東海道新幹線に接続で。確かにJR東海は乗り入れを「到底困難」と表明しているが、不可能とは断言していない。おそらく真相は大変だからやりたくないだけで、乗り入れは技術的に可能なのだと思う。収益面で西日本がやりたがらないなら、敦賀以南を東海が担当して欲しいくらいだ。 乗り入れありきで米原駅を改装し、リニアが開通したらダイヤに余裕もできるだろうからそこから乗り入れ。それまでは米原駅で乗り換えで良いのでは? 元々関西連合で滋賀の工費を負担するプランもあったし、維新が主軸となって北陸本線、湖西線の並行在来線化も含めて、滋賀も納得するプランを提案して欲しい。
3、洛中の地下を縦断するルートは京都民は決して認めへんと思うわ。 阪急京都線や地下鉄烏丸線の工事であちこちの井戸枯れが発生したことは知られたことですし。
新幹線工事なんかしたらどないなことが発生するやら。 小浜まで行くなら亀岡から大阪に通したらよろし。
4、JR西は自社に都合の良いことばかり言ってて全く努力してない。全部政府や行政任せ。小浜ルートを採択してもらうために会社として何か努力してるか?不動産業に頼るだけで赤字路線の黒字化とか利用者拡大に向けてのサービス向上への努力が全く見えない。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/a31714200e54a8cfa80eac1f26333d2d79802e69,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]