最近の北野武の活動を見ていると、彼の多才さが逆に彼をどこか埋もれさせている感じがしてならない。いや、ピアノ演奏も披露したり、新しいCMで「人生、全力で活きる」なんてキャッチコピーを打ち出すのは凄いことだと思う。ただ、撮影の2、3日前に練習を始めたとか、「まだ忘れられてないんだな」と生涯現役を宣言するなんて、彼が本気で浸かっているのか疑問に思わざるを得ない。誰もが彼を忘れないだろうけど、本当に「全力」と言える姿勢はどこにあるのだろう？

こんな偉大な才能が、歯科医療の運用オペレーションシステム開発のCMなんてやってるというのは、ある意味で悲しい。だって、北野武という名前は映画界や芸能界でこそ輝くべきだと思うし、そうした場所での「全力」こそが、彼に相応しいと思うのだ。生涯現役でいることも素晴らしいけれど、ただの現役ではなく、記憶に残る現役であって欲しい。それとも、彼自身がそれで良しとするなら、我々はどう思えばいいのか？彼の『本当の全力』には、いまだ鈍いリズムが響いているのかもしれない。

ネットからのコメント

1、ひょうきん族をライブで見ていたとき、こんな頭の回転が早くて面白い人がいることに子供ながら驚いた。

当時を知る者からすると寄る年波には勝てないのは仕方が無いが、ここまできたら高齢者代表のご意見番として生涯君臨してほしい。どんなことでも老若男女問わず多種多様な意見があってこそ、多角的に見た正確な判断ができるからね。

2、「すっかりリタイアの態勢でいる」からこそ肩に力が入ってなくて嫌味がない。漫才師だった昔よりも多くの人に受け入れやすい存在になっている印象。だからこそ仕事が絶えないんだと思う。あと、佇まいにタレントっていうより芸術家としての凄みがある。画面にいるだけでピリッとした風格ある雰囲気にさせるのは流石だ。

3、けんさん亡くなってからちょいちょい弱気な事言う様になったよね。小さい頃からたけしさんがテレビに映ってるの見てきたからいなくなると寂しいです。ご自分のペースで活動し続けてほしいですまだまだ見たいし話を聞きたいです。

4、もうたけしさんくらいしかいないかな、芸人の中でも一本気で明解な思考の持ち主は。漢気あって仲間想いで、時代を読む洞察力に長けていて、才能に溢れていてもうすっかり大御所なのに全く気取らない人柄。昔から大好きな芸人の一人。最近ちょっと聞き取りにくかったりで、年齢的にも仕方ないけど、可能ならば引退せずにまだ頑張って頂きたいな。さんまさんやタモリさんも頑張っているからね。自分としては楽しみにさせてもらいたい。