リニア中央新幹線の2027年開業は、静岡県の川勝前知事による“妨害”が原因とされてきたが、実際にはJR東海のずさんな工事計画により、山梨・長野など全31か所で遅延が発生している。南アルプストンネルの山梨工区は2015年の起工式から10年完了を見込んでいたが、現時点で5年遅れ、完了は2030年以降の見通し。長野工区も難工事が予想され、静岡工区は着手から完了まで少なくとも10年。結果として、リニアの開業時期は2037年以降にずれ込む可能性が高まっている。
「開業遅れは川勝前知事のせい」――この短絡的な責任転嫁は、JR東海自身の杜撰な計画と技術的見通しの甘さを覆い隠す煙幕に過ぎない。実際には山梨、長野を含む31か所で工事遅延が発生し、当初の「2027年開業」は最初から現実味のない目標だった。静岡工区も含め、そもそも想定された10年の工期すら守れず、2037年以降の開業すら不透明だ。
この問題の本質は、「巨額の国家的プロジェクトにおける計画精度の低さ」と「説明責任の不在」にある。加えて、公共の信頼を得るべき立場にあるJR東海が、工事の遅れを他者に転嫁し続けてきた体質も深刻だ。
解決策として、①中立的な第三者機関による工程進捗の監査導入、②各工区ごとのリスク評価と公開、③住民・自治体・報道に対する定期的な説明責任の制度化が不可欠である。
リニアは国家の未来を担うプロジェクトである以上、責任の所在を曖昧にしたままでは、その壮大さも虚構に終わる。真の責任は、計画を描き、進行させている者にある。
ネットからのコメント
1、この記事を書いている小林一哉という「自称」ジャーナリストは、つい最近まで散々川勝前知事を叩きまくる記事を量産して、ヤフコメにも大量の記事を載せていたことを、リニア反対側だけでなく、リニア肯定勢力も忘れてませんよ…。 『JR東海は印象操作をしていたのではないか』などと書くのであれば、まず自分がその印象操作に乗って、事実に基づかない記事を量産してきたことを自戒して、謝罪と記事の訂正をするべきでは? それが矜持ある『ジャーナリスト』の取るべき姿勢でしょう。 それをせずに、『川勝知事がいなくても「リニア2027年開業」は無理だった』などと言い出すなら、『ジャーナリスト』という肩書は返上すべき。 「静岡経済新聞編集長」という肩書が、新聞としての実態が無くネット上の個人サイトだったことが明らかになって、使えなくなったようにね…。
2、逆に川勝氏と揉めていた頃速攻解決すれば、その時にトンネル工事始めれば、他工区含め2027年数年でリニア開業できていたと思うのがすごいな。 条件は山岳と都心で異なれど、最近開通したスイスの長大トンネルのゴッダルドベーストンネルとかで20年かかってるのに。都心はなおさら大変そうなんだが。 今、既に躯体完成して電気工事も進んでいて試運転計画があって、開業祝の準備とかしてないと再来年開業はまず無理だわ。
最低限の知識無しに批判するのは厳しいな。
3、>これではまるで、静岡県がリニア工事にストップを掛けるかのような印象操作をJR東海が行っているとしか思えなかった。 印象操作じゃないと思いますけど。 いろんなジャーナリストが、知事が止めていると指摘していました。 そもそも、この記事を書いた記者本人の書いた本のタイトルが「知事失格 リニアを遅らせた川勝平太「命の水」の嘘」ですよ。 いずれにしても、トンネル工事に伴う地盤沈下の問題もあるので、遅れるのは素人にも予想できました。 開通はずっと先と思います。
4、リニアは開業しても赤字必至だし、そもそも品川から名古屋では利用価値が乏しく東京-大阪間は新幹線のぞみが減らされて余計不便になるだけ。誰も幸せにしないリニアは旧国鉄からJRが押しつけらた負の遺産みたいなもの。JRも本音ではやりたくないのだろうが、今更止めるわけにはいかないからできるだけ引き延ばしたいのではないか。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/6309b551099b03988f2766f96cb736c587c5254e,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]