タミヤ会長の訃報を知って最初に湧いた感情は、「ああ、またひとつ“本物”がこの世からいなくなったな」という、焦燥にも似た喪失感だった。
だが正直、ニュースを眺めながら、ある違和感が頭から離れなかった。
「オタク文化を支えた“本尊”の死なのに、ネットの反応が薄すぎる」。
スケールモデル、ラジコン、ミニ四駆――どれも子供の遊びじゃない、大人の“沼”を育てたカルチャーの源流。それを“会社”として本気で世界に売り込んだ男の死が、まるで過去の業績のように片づけられていく現実。
今の日本って、「作る」より「消費する」ことばかりが評価される歪な社会になった。TikTokの3秒動画で笑って、Amazonでポチって、AIで絵を出して、全部“手軽”で終わる。「手を動かす」ことの尊さも、熱中することの“重さ”も、もはや古臭いとされる時代。
だが、情熱には“めんどくささ”がつきものだ。
そして、その“めんどくさい”を全力で楽しませてくれたのが、タミヤだった。
田宮俊作という男は、“手間”に意味を与えた最後の職人経営者だったのかもしれない。
今の時代、“面倒くさい”に向き合う覚悟が、どれだけ残っている?
ネットからのコメント
1、ホビーショーで購入した田宮会長サイン入りの伝記本を読むと、木製艦船模型からプラモデルメーカーへの転向、戦車など海外取材の苦労話、小松崎茂氏への箱絵の依頼など興味深い話で飽きる事がありません。それはタミヤのキットも同じでミニ四駆からビッグスケールモデルまでタミヤのポリシーと品質を感じます。最近購入した1970年代初版されたポルシェ934の1/12再販モデル、911の実車を購入分解し作られただけあって半世紀前のキットとは思えない出来でした。幼少期から古希を過ぎた今もタミヤのキットで楽しませて頂き感謝しかありません。
2、タミヤは本当にクオリティが高い。パーツ分ける時はともかくとして、バリなんかも少なくて、子供のお小遣いで買える良心的な価格にも関わらず粗がなく安定していたから安心して遊べた。模型周りのグッズもラインナップが初心者にも何を使ったら良いのか分かりやすいデザインになってた。ミニ四駆で遊んでいた頃や、そこからタミヤのあのマークに親近感を覚えて買ったラジコンプラモ群を組み立てたり使ったりした記憶は、子供時代のとても良い思い出です。ありがとうございました。
3、タミヤさんは、小学生の頃からはミニ四駆、中学生の頃からはクルマのプラモデルと、常に夢を与えてくださった、親愛や尊敬を抱き続けてきた模型メーカーさんです。
会長の模型に対する想いは、これからも生き続けていくことと思います。心よりご冥福をお祈りいたします。これまで本当にありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。
4、タミヤクォリティーは業界の基準として世界的に定着。他社は模型を作るならタミヤを超えないと売れない。タミヤは多くの模型コンテスト、ラジコン、ミニ四駆のレース開催、模型のイベントなど模型普及に多大な貢献をして来た。タミヤのこうした努力がハセガワやアオシマなど、他社の模型メーカーの発展にも寄与した。まさに模型の世界企業です。それを作り上げた会長の心意気には最大の敬意を表します。これからもタミヤの発展、日本の模型業界の発展を応援します。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/493710053ebe9bc257297236b4bb4f0b82dca2bc,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]