タイトルを見ただけで既に眉をひそめたい内容だ。「若者扇動」や「極右」というフレーズは政治の底知れない暗黒面を予感させる。ドイツの極右政党がSNSを駆使して支持を拡大したことに触れているけれど、これって要するに情報操作の新しい形なのだろうか。
そして、その一方で「後悔している」と語るこのアーレンス氏。彼の証言から学べることは多いとは思うが、「後悔するくらいなら最初からやるなよ」と言いたい。この教訓は一体どれほどの人々に届くのか。SNSの魔力に取り込まれた者が、そこからどう脱出するか、はたしてその脱出に必要な勇気と知恵を持っているのか。
日本では「SNS選挙」と称してYouTubeや他のプラットフォームを駆使しているのも皮肉な話だ。谷原氏の言葉を借りれば「ネガティブ・リテラシー」が重要らしいが、果たしてそのリテラシーはどこまで生かされているのか。SNSの道具としての面白さや刹那的な刺激が、私たちの本当に必要な知識を霞ませてしまってはいないだろうか。
「真実を見抜けるのは、自分を見つめ直す勇気がある者だけ」—さて、その勇気はどれほどあるものか。
ネットからのコメント
1、この手の話になると必ず「オールドメディアも人を扇動してきた(している)」と主張してどっちもどっち論に持ち込むコメントが出るが、マスコミが扇動能力が高いことはみんな常識としてわかってる。ナチスはじめ、ルワンダの虐殺もラジオ放送が大きな役割を果たしたし、日本が戦争に突入したのはマスコミが世論を煽ったからだという主張もあるし。だからマスコミには規制がかけられてるわけ(それが十分かはともかく)SNSにはマスコミと同等の規制がかかってるのかといえばかかってないわけで、危険視するのは当然だと思う。
2、いわゆる、「オールドメディア」が、権力者とくっついて人々を扇動してきたのも事実だし、今もあるのかもしれない。一方で、SNSはどうか?SNSの情報を疑いの目で見ないで、鵜呑みにしておきながら、「オールドメディア」の批判している人はいないだろうか?自分も含めて、今見ている情報は心地良い情報かもしれないけど、一歩立ち止まって冷静に考えて欲しい。
疑いの目を持って欲しい。そして、明後日投票所に向かって欲しい。
3、tiktokiやyoutubeのショート動画は確かにある種の階層に対して爆発的な影響力をもっている。こうした階層は本や新聞どころかテレビのワイドショーの話すら理解できないが、極度に話を単純化し短くした動画で、プロのアナウンサーのような音声を流すことで、彼らの感情に合致した情報を流せばあっという間になびく。思想や政治的見解の内容以前に、こうした知的な会話や検証能力をもたず、ソースもないうわさ話情報で動かされるようなレベルの階層が一方的なプロパガンダで興奮し政治に参加するようになるとどうなるか。これまで憲法や法律で設定されていた政治の安全装置が全く機能しなくなり、抑制を知らない剥き出しの権力が国家を支配するようになる。
4、欧州極右政党の伸びは日本とは比較にならないレベルで、フランスでは国民戦線(極右) 3割強左派連合 2割強ルネサンス(与党)1割中盤イギリスではリフォームUK(極右) 3割弱労働党(与党) 2割前半ドイツではCSU・CDU(与党) 2割後半AfD(極右) 2割中盤といった情勢で、それだけ現状の政治への不満の強さを表してると思います。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/a5a3dfd993c36e68101cd609c42d029ad1d40241,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]