人間国宝とは何か。この言葉を聞くと、まるで現代の「超エリート」を讃えるための称号のように響く。しかし真に理解するためには、その裏に潜む複雑さを看破しなければならない。
まず、人間国宝の認定制度自体があまりにも古くさい。現代日本の文化が急速に多様化する中、「今の文化が過去の枠に縛られていることが滑稽だ」と感じることもある。 何故、芸術と工芸技術に囚われた範囲で、その価値を計る必要があるのか。
今年度制度が見直されると聞けば、新たに食文化など生活文化を含むという。しかし、考えてみてほしい。その背後に潜む経済的動機、すなわち国民的ブランドとしての「日本食」をもっとプレミアム化させて海外に売り込むという目論見が見え隠れしてはいないか。
そして、助成金の額。年間200万円とは、現時点のインフレーションを考慮すれば、「文化を支えるには物足りない額」と嘆く声が聞こえてくる。 そのくせ定員制の限界は116人。この定員、まるでジェネラルテストの結果が君を決めるような大学入試よろしく、変わりようのない構図だ。
だが最も言いたいことは、伝統と未来の間を行き来する困難さだ。文化は進化するものだが、保護されるべき価値を持つ者を育て続けられるか。
それとも、今ある価値の枠組みこそ、未来の文化の可能性を塞ぐ障壁となるのか。「保護は進化を止める呪縛とならないか?」これは、我々の次世代に対する課題だ。
ネットからのコメント
1、国宝、二度見に行きました。二度とも家に帰ってからドドット疲れが出て、寝込みそうになりました(笑)。それだけ集中して見ていたんでしょうね。こんな映画初めてです。細かく言えば色々あるんでしょうが、吉沢亮さんと横浜流星さんの美しさと演技に圧倒されて三時間があっという間。体調を整えて又見に行きます(
2、食文化からも選ばれるようになるのは素晴らしいことだと思います。1人ことを言うと知り合いの料理人が「京味の西健一郎さんが亡くなられたのは日本料理界にとって大きなマイナス」と言ってました。もちろんお弟子さんもたくさんいらっしゃるでしょうが、国として素晴らしいものを積極的に継承していくように働きかけていくのは重要だと思う。
3、人間国宝の作家さんの着物、何着か持っています。国宝になると着物の値段がかなりあがります。しかし作家さん自身は謙虚で実直な方が多く国宝だからと言って偉ぶる人はいませんでした。国宝に、なると国から助成金がでますが、伝承する役目があるので大変だと思います。
4、現在の歌舞伎役者の国宝の皆さんは大変穏やか片岡仁左衛門さんも先日の音羽屋襲名興業、口上で演目を間違えて述べられ隣の松緑さんに速攻で修正されてました(大重鎮にあのスピードでツッコミを入れる松緑さんもすごい)あとから思うとその演目が次月の『土蜘』だったので、ああ、間違えたふりしてPRされたのかなと、まあこれもファンの都合のいいようにとらえてますまた玉三郎さんは音羽屋ドキュメント番組で放映されてましたがけいこ中、踊りの先生が菊之助さんに対し「(わかいんだから)楽しんで踊ればいい」とおっしゃったのを「あら、先生私にもそうおっしゃってくださいな」と国宝ジョークを飛ばされてましたこの玉三郎さんのボヤキというか、何気ない一言も珠玉なのですとまあ、一般庶民からすると遠い存在の人間国宝ですが人間味あふるる方ばかりどうか末永く私たちを愉しませていただきたいものです
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/f3bcc8793d84988b5e05bb04e6581a858c8d461c,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]