人生で一度も映画館での座席選びに悩んだことがない──そう言える幸運な人は果たしてどれほどいるだろうか。まるでトレジャーハンターのように最適な座席を追い求めるこのテーマがSNSで盛り上がっているが、その情熱には驚かされるばかりだ。スクリーン前のど真ん中が人気だというが、本当に最高の座席なのか? 座席選びが映画鑑賞体験の命運を決めるというのは、映画そのものへの冒涜ではないかと思うのは私だけだろうか。映画館での座席選びとは、その映画の価値を測るためのカリキュラムのようにも見える。
首を痛めても構わないと、最前列を選ぶ人々がいることにも驚かされる。映画への没入感を求めるその姿勢は理解できるが、それでも疑問が湧く。映画はスクリーンの中だけではなく、頭と心で楽しむものではないのか?だが、最後尾の端の席でポップコーンを満喫するだけで幸せになれるというのも、一つの映画体験ではあるかもしれない。しかし、これが「映画を観る」ことの本質を忘れさせることもある。
さらには、劇場や時間帯選びにまでこだわる人々。このこだわりが「映画館での人間観察」を御膳立てしているように感じる。映画を観るための理由がまるで「快適な社会実験場」づくりになっているのではないか。
この座席選びが、映画そのものの魅力を語る場を忘れさせることはないだろうか?映画とは本来、席に座った瞬間に始まるものではなく、心に響くものだ。座席選びが人生の一大プロジェクトになる時代が来たのかもしれないが、それでも映画館での時間が人生を豊かにするというのは、過剰な期待なのかもしれない。でも、もし映画館の座席選びが「他者への気配り」を教えてくれるものだとすれば、それは少し興味深いかもしれない。結局のところ、映画館という場所は、スクリーンの魔法と隣り合わせで、人間の興味深い側面を映し出す場所なのだ。もしかしたら、映画の魔法が席選びの裏にあるのかもしれない。
ネットからのコメント
1、初日に満席状態で鬼滅の刃を観てきました!予約した時は後ろから2列目の1番端を4席!中学生の子供のトイレを気にして端にしました。でも1度もトイレに行かず最後まで観れました。席には当たりハズレがあるだろうけど、問題は自分の前に座る人!背の高い特に男性だとかなりストレスになる。今回前に座った人が何と帽子を被ったまま最後まで観ていた!主婦らしき人でしたがせめて帽子取ってほしかった!左右動くたびに帽子のツバ部分がスクリーンと被りストレス状態だった。場所よりも前に座る人次第かと。
2、以前遭遇したトナラー。チケットを買った時にまだ2席くらいしか売れてなくて(バラバラに)、あまり近くに人が来なさそうな席をと、この例でいけばD8を予約したところ、始まってみたらD6,7とD9,10に人がいた。
その時の観客は自分を含めても10人に満たないくらい。他の客はもっと後ろの方にパラパラと3~4人が座っているのに、自分の左右だけ二人ずつぴたっと。席を移りたくても、出づらい位置だし、我慢したけど、あれは一体何だったのだろう。
3、端っこでも1番後ろの席が好きで座るが前の席の人たちが途中時間でも気になるのかスマホ見てその光がけっこう目立つ。席を立ってほしいが、せめて見るなら上映シーンが明るい場面でやってほしい。
4、シネコンは映画の動員見込によって客席数がかなり違ってくる。ハリウッドの大人気シリーズもの等は一番大きな客席数でスクリーンも大きい。そうなるとある程度後列でないとスクリーン全体を見るのが大変。逆にあまり話題になっていないようなマイナーな作品は客席数も少なくスクリーンも小さい。その場合は後列では客の動きが目に入って邪魔になるので前列に行かないと映画に没入しづらい。作品によって最適な席は違うと思う。あとは、大人気シリーズでも公開から日数が経つと動員数に合わせて徐々に小さなスクリーンに移ることがあるので大きなスクリーンで大迫力で見たい作品はなるべく公開から日数が経たないうちに観に行くように心掛けている。近くで同じ作品がかかっている映画館があればネットで座席表を確認して少しでも条件が良い方で比較検討します。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/b8d29185abc3a89d4b81a2bfb938ec29c17dc4e9,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]