タイトルを見れば、一つの現象が浮かび上がる。「投資より貯蓄」のトレンドがシニア層を席巻している理由、それは根本的な恐怖から成り立つ。「老後は安定を求める」と言うけれど、それが本当に安定なのか、ただの閉じられた安心感なのか疑問が残る。
銀行側の動きを見ると、貯蓄金利の少しの上乗せだけでこの人気ぶり。一見すると賢明な選択肢のように見えるが、短期的な高金利に惑わされて、長期的なリスクに目を向けないことこそ危険な兆候だ。SBI新生銀行の「Bright 60」を例にとれば、金利は通常の倍とあるが、それは僅か0.4%。こんな微々たる利子で何を得ることができるのか、逆に問いたい。「安全」とは本当にリスクを避けているのか、ただ新たなリスクに目を瞑っているだけなのか。
auじぶん銀行の例を見ても、定期預金の金利が通常の2倍になっただけで、申し込みが殺到している。これではシニア層の金融リテラシーが疑問視されても仕方ない。リーマン・ショックを経験したからこそ、投資に対する不信感が啓示されているのは理解できるが、それが根拠のない「貯蓄安心神話」への依存につながるなら、それは目を背けるべき現実だ。
結局、一時的な安心感を求めて銀行の策略に乗っかるのであれば、
「安定」はただの幻想だ。安心のために貯蓄を選ぶなら、その安心を得るために何を犠牲にするのか、今一度立ち止まって考えるべきだ。
ネットからのコメント
1、70代以降のシニアは、子に遺産としてたくさん残したい人は別として、株や投信など元本保証がなく即座に換金しにくいものより、使い勝手のよい預金または定期預金や個人向け国債あたりにシフトして当然だと思う。突発的入院や介護費など資産形成からいかにうまく使うかに人生が転換していくから。今後、なるべく近い金融機関を選んで私もそうするでしょう。
2、最近、シニアに限らず、いろんな名目で優遇金利の定期預金をやっている銀行が増えている。地元の地方銀行でも、夏場のみ5年で1.2%というところもあった。こういう定期預金がもっと増えて欲しい。投資信託は一部なら良いが、全部を投資するはわけにはいかない。どうしても定期預金は必要になる。それも、生活に必要な分もあるので、そういうものは3か月定期にするなど工夫が必要。働いていたらできないが、短期のものでも、振替などで、有利な銀行に資金をころがぜば良い。携帯電話で、数年ごとに有利なところに移るのと同じ感覚。
3、退職金というまとまった金が入る60歳定年以降の顧客を取り込みたいので金利を上乗せするという事だろうが、個別株なら3%程度の配当を出す企業はたくさんある。私は前期高齢者までは投資を含めて運用し、後期に入る75歳以降は地元の銀行口座に移すつもりでいます。
ネット証券やネット銀行等複数の口座を持っていると死んだ時に残された家族が大変そうなので。現物オンリーなので損しても大した事は無い。老後は投資含めて楽しみたいですね。
4、高齢になったらSBI銀行や◯◯証券みたいなネット主体の金融機関よりも全国各地にあるゆうちょや生活圏内の金融機関が圧倒的に便利だし何かあった時も家族達も助かると思う。自分も高齢になるまでの間にネット証券やクレカ決済は段階的に減らしていこうと考えている
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/58a5e8b6912f4b1d55d752e7f858dafea4a58b2c,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]