ああ、まさにこれこそ「日本式の限界突破」はどこまで行くのか、という問いが投げかけられた瞬間だ。日本人の労働生産性がドイツよりも低いのに、そのポテンシャルは高いという、まるで逆説の世界に住んでいるような感覚には、正直驚くばかりだ。

ドイツでは「忖度」なんてものがないというが、果たして日本の「忖度社会」は本当に悪なのか。思い切って言おう、**「忖度は文化を生むが、生産性は瓶の中の酸素のように消耗されるだけのものだ」**と。日本の会議は何も新しいことが生まれない「沈黙の舞台」であり、上司の顔色をうかがうことがビジネスの成否を握っている。これが文化か否かはさておき、それが生産性に何の貢献をしているのか、という疑問は拭えない。

研修を受けて資格を得るドイツのシステムは実に合理的だが、それはあくまでプロセスの一部。**「生産性の鍵は意思決定にあり、時間と価値の均衡を如何に保つかにかかっている」**ということを忘れてはならない。

ドイツは即戦力を求め、日本は育成に時間を費やす。どちらが良いかは一概に言えないが、それでも日本の勤勉さが生産性という名の「数字」を覆してしまう現実がある。

結論として、日本の「おもてなし」はすでに世界に認められている価値。それをしっかりとブランディングし、価格に反映させることが求められている。**価値は時に見えないが、見せないままでは次のステージに進むことはできない。**これが本当に考えなければならないことではないか。

ネットからのコメント

1、人事評価のやり方が違うとか、忖度が無いとかもっともらしく書いてますが、後半に書かれていることの方が大きいのでは無いでしょうか？程度の差はあると思いますが、ドイツにも忖度はあるでしょうし、言いたい事を言えない人もいると思います。それよりも、日本では長らく、必要な対価が支払われてこなかった事が問題だと思います。

2、ドイツにはマイスター制度があって、いわゆるFラン大学なんかには行かずに、職人になって手に職をつけるという風潮があると聞く。あくまで推測だが、日本はアッパー層の労働生産性が高く、ミドル層、ローワー層が大した能力がないのにホワイトカラー職に憧れて労働生産性が低いのだと思う。ここを若い頃から職人になって下積みを経て高い技術を身につけると労働生産性が上がるのではないかと思う。

3、ドイツも職人の国なので、職業訓練校みたいなのがあるんだよね。

大学で学ぶ必要性無いなら、就きたい仕事の学びをして即戦力で働けば、雇用する側も働く側も無駄な時間やコストを浪費せずに済む。日本は高校からの就職を政府がブロックしてるシステムがあるんだよね(多分就職氷河期の時に学生を守るために作られたのだと思うがもう状況が変わったので、逆にマイナスに働いている)。今文系大卒が市場に余り、職の不均衡が起きてる。企業も政府も考え方を変えて、より良い制度に変わるべきかと。

4、ただ、この手の出羽守な記事は良い面しか取り上げないので、あまり鵜吞みにするのも危険かと思います。結局、何事にも、良い面もあれば悪い面もあります。確かに、この記事にあるドイツのシステム（デュアルシステム、セーフティネット等）は羨ましい面はあります。ただ、即戦力を求めるとなると、大学を出たての若者の就職事情は気になるところではあります。皆が皆優秀で、企業が求める即戦力人材ばかりではないんだし、そこから溢れた人はどうなるんでしょうかね？一番重要なのは一部の優秀層の処遇ではなく、中から下の人達の処遇や生活環境です。優秀層のライフスタイルなんて自分とは縁のない世界ですからね。そもそも、仕事なんて所詮自分の生活資金の獲得手段でしかありません。国同士を比較し、海外と対抗意識を燃やしたところで全く意味がありません。自分のために仕事するのであって、ドイツ張り合うために仕事するわけじゃないでしょう